Finance

facebookへの出資スキームのどこが問題か?

遅ればせながら、皆様明けましておめでとうございます。写真は本文とは全く関係ありませんが、最近、趣味をきかれると「写真」と答えるぐらいにはまっているので、今年はブログにも積極的に載せていこうかなどと考えています。 中身ではなく、写真の方へのコ…

ちょっと蛇足ながら、何故株主と従業員の対立構造に私がアレルギーを覚えるかについて

昨日のエントリーには、twitter上でも色々と反響を頂き、ちょっと怖いなあという感じです。 もっとも、ここ数日のつぶやきとブログを見て、この弁護士よっぽど暇なんだろうなぁ、と、思った方もいるんだろうな、と。 ま、ある意味、物理的に時間がとれなけれ…

「株主主権」「株主至上主義」の正体

最近、一部*1で流行語大賞候補なのは、「株主主権」やら「株主至上主義」やら言った言葉です。 歴史は繰り返すというのか、何だか2005年、2006年の頃にも、よく聞いた言葉で、その時にも、こうした用語を使った議論がいかに不毛かということを、オブラートに包ん…

ソフトローの発展と法曹教育?

思った程注目を浴びていないような気もする、東証の上場制度整備懇談会が公表した「安心して投資できる市場環境の整備について」ですが、今後の上場会社の資金調達に与える影響は相当に大きいものがあり、この報告書の内容や、それを元に今後整備されて行くで…

「資本市場」283号:サブプライムの「戦犯」(?)

CDSのCCPについての記事が手許に届いた月刊「資本市場」283号(2009年3月号)に「欧米のCDS清算機関設立動向」という記事があったので早速目を通し始めたところ、それ以外にも以下の論文が非常に興味深く、思わず読みふけってしまいました。 広田真人「クレジットリ…

金融危機の「その後」は?(1)

前回の研究会で思ったことを反芻しようと思って書き始めた、クレジット・デリバティブ関係の記事(日本のクレジット・デリバティブ市場の不思議、同(続き))も完結しないうちに、早くも次回の勉強会の期日が到来してしまいました・・・ 今回も、クレジット・デリ…

MSCBりだっくす〜被害者は誰か?

toshiさんのブログ経由で、ジャルコのMSCB発行リリースを知りました。まだ内容について詳しくは分析的できていないのですが、株主構成を見ると有限会社雪谷商事山川が議決権の約42%を押さえているようです。プレスリリースによれば、会社と雪谷商事山川との…

NRGの抵抗とempty voting?

NRG Blasts Exelon Bid as Deadline Approaches (New York Times 2/18/09)株式対価の買収提案に対して、対象会社の取締役会が株主に対して公開買付けに応募しないよう働きかけるということ自体は珍しい話ではないものの、興味深い点をいくつか抜粋 Even so, …

日本のクレジット・デリバティブ市場の不思議(続き)

誰が「保険」を売る/買うんだろう? 前回は、日本のクレジット・デリバティブ市場は金融危機前からどこかいびつなところがあったんではないかという話をしたんですが、どうして、そんなことを思ったかというと、CDSの典型的な使われ方にあります。CDSの典型的…

日本のクレジット・デリバティブ市場の不思議

今日はとある研究会でBNPパリバのクレジット調査部チーフクレジットアナリストの中空さんのお話しを聞く機会がありました。早わかりサブプライム不況 「100年に一度」の金融危機の構造と実相 (朝日新書)作者: 中空麻奈出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: …